この記事を訪れていただいた方々は、
- 自分自身が依存症で悩んでいる
- 身近な人が依存症になり立ちなおさせたい
という悩みを抱えていると想定しています。
依存症からの回復を目指すにあたって、まずは何から始めるべきかと考えた時に、私が最も重要だと思ったのが”生活習慣の見直し”だと考えました。
この記事では生活習慣の”何を”・”どのように”、改善していけば良いかを具体的にお伝えしていければと思います。
私自身、依存症におちいってしまっている立場として、「1日1日を大切に生きることが出来ていない」と実感しました。
この記事を読んでいただき、まずは何か1つでも行動を変えるキッカケになっていただければと思います。
依存症からの回復・再生はすぐには難しいと考えております。
毎日の少しずつの積み重ねにより少しづつ、しかし必ず良くなっていきますので、心を強く持って頑張っていきましょう。
依存症と生活習慣には密接な関係がある
どうして生活習慣の見直しが必要なのか
依存症からの回復と生活習慣の間に何の関係があるのかと疑問に思われるかもしれません。
まず理解をしていただきたいのは、依存症を克服しようと思った際にその対象を取り除くことからはじめるのは極めて難しいという事です。
やめようと思ってすぐにやめられるのであれば、そもそも依存症にならなかったはずです。
私自身もそうですが、
「やめたい・今度こそやめよう」
と強く思っているのに、やめられなかったために依存症になってしまいます。
そして更に苦しむことになってしまいます。
私が今回提案したいのは、
ということです。
依存対象であるものを生活から取り除こうとすることは、その人のものすごいエネルギーが必要となってきます。
その為、まずそれを真っ先に「改善する・やめる」ことから始めるのは心身共に負担が大きく、失敗しやすいです。私自身も何度も失敗してきました。
そして失敗するとどうなるでしょうか?
他の生活習慣が変わっていない為に、簡単に元の依存症の頃の生活に戻ってしまいます。
まずは意識を変えよう その次に行動を変える
習慣を変えるためにはどうしたら良いのでしょうか?
それにはとても参考になる名言があります。
有名な言葉なので、聞いたこともあるかもしれません
ウィリアム・ジェームズの名言心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
元プロ野球選手で巨人やメジャーリーグで活躍された、松井秀喜さんもこの言葉を座右の銘にされていたそうです。
この名言がどういう意味を持つかという事をあえて解説するまでもないと思いますが、要約させていただきたいと思います。
心(意識)⇒行動⇒習慣⇒人格(性格)⇒運命(人生)
自分の運命を変えようと思った場合、このように段階を踏んでいかないと、本質的には変えられないということです。
例えば宝くじが当たった場合は、運命が変わったとも言えますが、その手前の段階の人格や習慣を変えることを出来なかった(しなかった)が為に、浪費してしまいその後大変な人生を送られた方もいるそうです。
今回の目標である(生活)習慣を変えるためには、まず心(意識)、そして行動を変えていかなければなりません。
今の自分の生活を改めようという意識、何のために習慣を変えていこうとしているのかという目的意識を強く心に持ちましょう。
依存症克服のために改善していくべき「行動」とは
心持ちを変えただけで何かを変えるというのは難しいです。
行動を起こし、それを継続し習慣化していくことが、最終的には依存症を克服し、生活をそして人生を変えていくことにつながっていきます。
そして、ここで気を付けていただきたい事をお伝えいたします。
上に書いたことと重複する点もありますが、
行動を”減らす”ではなく、まずは”始める””増やす”から始めましょう
悪い行動を無くすより、良い行動を増やしていく。
悪い習慣を無くそうとして我慢して、空いた時間・すき間に耐え切れず元の悪い習慣に戻ってしまうというのが失敗パターンです。
あとは欲張って一気に複数の行動を始めようとしないという事も大事だと思います。
何か新しい行動を始めるという事は少なからずエネルギーを使いますので、同時に始めようとすると疲れてしまったり、途中で投げ出してしまったりする可能性が高くなってしまいます。
新たな行動としてお勧めする8つの行動例
1.片付け・掃除
1番すぐに取りかかれそうな「行動」として、片付け・掃除をオススメします。
依存症で悩まれている方の中には、そのことばかり気になって身の周りの整理や掃除に手が周っていないということもあります。
また普段から掃除をしている場合にも、部屋の中やデスク周りの整理整頓や模様替えをすることで、普段思いつかないようなアイデアが出てきたり、頭がスッキリするでしょう。
“生活の乱れは心の乱れ”という言葉を昔学校などで聞いた方も多いかと思います。
2.家計簿をつける
これもすぐに取りかかれる「行動」です。
家計簿をつける目的は
自分のお金の使い方を把握し、分析し、見直すことです。
最終的には浪費を抑える・節約をするということになっていきますが、まずは家計簿をつけ始める。
そして続けるという行動をオススメします。
現代では、スマホを使い、家計簿アプリで簡単に始めることができます。
3.生活リズムを変える
生活リズムを変える事は、今回の目標である生活習慣の見直しと強く結びついています。
私がここで言う生活リズムとは、起床時間や睡眠時間、食事の時間などの人間の生活の中で欠かせない行動のリズムを整えることです。
- 毎朝決まった時間に起床する。
- 6時間以上の睡眠を確保する。
- 食事の時間を毎日一定にする。
これも今日から変えていけそうな行動となります。
生活リズムを整えることで体調が安定し、頭もスッキリ、モチベーションのアップが狙いとなります。
4.新しく興味を持てそうな趣味を探す
私たちの最終目標である依存症克服の為に、新たな習慣として今までやってこなかった趣味を始めるのも有効です。
新しい趣味に熱中し夢中になる事により、今の依存を忘れようという狙いです。
とはいえ、早々すぐに新たな趣味を始めるのも大変ですので、
- 前々から興味はあったがやってこなかったこと
- 知り合い等の趣味を聞いて参考にする
- 興味のあることをインターネットで調べる
等から始めてみましょう。
5.副業について調べてみる
最近では副業を認める会社も増えてきていることから、新しい行動として副業を始めるという選択も検討してみましょう。
まずは自分の性格や、自分の生活スタイルに合った副業は何か調べてみましょう。
6.日記を書く
日記を書くことを習慣にすることは様々なメリットがあります。
- 現在の記録・思考を後から振り返ることが出来る
- 記憶力・思考力の整理や向上につながる
- ストレスの解消
- 自分を客観視できる、アイデアが出る
日記を書くツールも、ノート、日記帳、パソコン、スマホなどありますのでご自分に合ったものを見つけましょう。
7.運動をする
運動をして体を動かすことは健康に良いのはもちろんですが、脳にも良い効能をもたらします。
気軽に今日からでも始められる運動としては
- 散歩
- ジョギング
- ストレッチ
- 筋トレ
などが挙げられます。
8.本を読む、勉強する
本を読むことや勉強をすることは、気軽に始められるかというわけではないと思いますが、
上記の「行動」を変え、「習慣」を変え、「人格」を変え、「運命」を変えることへの近道となるに違いありません。
まずは少しづつでも良いのでスタートしてみて続けていきましょう。
依存症からの回復を目指し新たな習慣を作ろう
新しいことを習慣にする心構え
ここまで書いてきたようにまずは「行動」を起こさなければ、それが「習慣」として身につくようにはなりません。
習慣というのはマラソンのようなものだと思います。
走り出す(スタート)ももちろん大変ではあります。
その上で継続していくことはもっと大変です。
続けていくことの大切さは、おそらく続けることを出来た人が一番わかっていることだと思います。
今日という1日を大事にしよう
依存症で悩んでいる方はどうしても自暴自棄になってしまったりすることが多いと思います。
- どうして自分はこんなにダメなんだろう
- どうせ私には依存は治らない
- 今日はやらないと決めていたのにまたやってしまった・・・
そうして自分自身を責めてしまう事で余計にストレスを感じ、また依存してしまうという悪循環が生まれます。
この言葉を胸に留め、私は1日1日を必死に生きようと決めました。
朝起きたときに、「今日を最高の1日にしよう」と誓い、
夜眠るときに「今日はよく頑張った」
と思いたいです。
まとめ
今回は依存症と生活習慣の関係についてまとめました。
- 依存症からの回復は依存をやめる事を考える前に新たな習慣をつけることから始める
- 習慣化するためには「行動」を積み重ねていくことが大事
- 新たな習慣が身に付けば、現在依存しているものもやめやすい
依存症はやめたくてもやめられない状態ですので、早くやめたいのはもちろんです。
しかし今依存しているものの代わりに新たな良い習慣を身につけないと、元に戻ってしまう可能性が高いということも解説いたしました。
新たに始める習慣としてお勧めしたいもの、そして習慣化するにあたっての意識の大切さもご紹介いたしました。
良い習慣を続けていくことは簡単なことではありませんが、1日1日を大切にし、依存症克服、そして運命を切り開きましょう。
他の生活習慣を改める事から先に始めることで、最も改善したい依存習慣も後から改めやすい